マシュー・マクファディンを中心に : I Love, I Love, I Love You

イギリス人俳優マシュー・マクファディン(Matthew Macfadyen)周辺などに関する備忘録。
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『アメイジング・グレイス』

『アメイジング・グレイス』("Amaizing Grace")は、
イギリスにおける奴隷貿易廃止200周年に本国で公開された(日本は4年遅れ)作品で、
その法案の制定に尽力した議員、ウィリアム・ウィルバーフォースを主人公にした物語。
主演は、TVシリーズ「ホーンブロワー 海の勇者」のホレイショ・ホーンブロワー役、
映画『キング・アーサー』のランスロット役のヨアン・グリフィズ。

姉がヨアン・グリフィズのファンで、
5年くらい前にこの作品の存在を知って楽しみにしていたのですが、
一向に日本に入ってこず(DVDにもならず)、もう諦めていたところに、
「なんで今さら?!」な日本公開。
ま、今になって、ルーファス・シーウェルにハマった私にとっては、
丁度良かったんですけどね。

『アメイジング・グレイス』という題名から、
お客さん、女性が多いかな?と思っていたのですが、
歴史物だからか、男性のほうが多かった気がします。

主な登場人物は、ウィルバーフォースの他、

彼の学生時代からの友人で、24才で首相となった
ウィリアム・ピット(ベネディクト・カンバーバッチ)、

彼が奴隷貿易廃止に奔走するきっかけとなり
元奴隷制船長の牧師でアメイジング・グレイスの詞を書いた
ジョン・ニュートン(アルバート・フィニー)

持病を悪化させ、法案がなかなか可決されずに
やる気を無くし気味だった?ウィルバーフォースを支え、
法案可決の影の立役者とも言える彼の妻、
バーバラ(ロモーラ・ガライ)、

途中から奴隷貿易廃止法支持者となって
ウィルバーフォースたちに協力することになる議員
チャールズ・フォックス(マイケル・ガンボン)、

ウィルバーフォースと手を組み、
情報収集や啓蒙活動などに奔走する急進的奴隷廃止論者
トマス・クラークソン(ルーファス・シーウェル)

アフリカ出身の元奴隷の奴隷廃止運動家
オラウダ・エクィアノ(ユッスー・ンドゥール)

リバプール出身の奴隷貿易擁護派
バナスター・タールトン(キアラン・ハインズ)など。

(少なくとも)日本では、
『アメイジング・グレイス』の歌詞ができたわけ、
と、ウィルバーフォース夫妻の愛、みたいな売り文句ですが、
実際のところ、『アメイジング・グレイス』は
ウィルバーフォースが子供の頃にはすでに書かれていたような設定で、
作ったきっかけや、彼の苦悩なんかを
ニュートンがウィルバーフォースに語るシーンが少し出てくる程度です。
歌も、最初のほうでウィルバーフォースが1回歌うのと、
ウィルバーフォースの結婚式で歌うのと、
ラストにバグパイプ~ブラスの演奏が出てくるだけ(ですが、どれもとても素敵でした)

夫婦の愛、については、活動の初期は妻とは知りあっておらず、
妻と知り合ってから若い頃の話を語っているような形で物語が進み、
どうすべ~と悩んでいる?ウィルバーフォースを元気づけて、
再び法案を可決するために立ち上がらせる、というような感じ。
愛だ恋だというよりも、すごく気の合う二人の掛け合い、という感じで、
奥さん自身さっぱりした頭のいい人で、観ていて気持ちのよい関係でした。

それよりも、これは、ウィルバーフォースとピットの友情が主軸のお話、と感じました。
ラストの文章もそんな感じだったし(…どの層狙い?!とか思いましたよ~)

ピット役のベネディクト・カンバーバッチ
(恥ずかしながら私は知らなかったのですが、
英国ドラマ好き、英国俳優好きには有名なようですね)、
声がものすごくカッコ良かった!
思わず、「ルーファスと声変えて!」とか心の中で叫びました(オイ)
私が観たい~、と思っている映画版"War Horse"にも出演予定とのことで、
ますます公開が楽しみです!

そんでもって、私としては、ピットがキャラ的に一番ツボでした。
首相になったから法案通しやすくなると思いきや、そうもいかず、
立場上、ウィルバーフォースと袂を分かつ事になりかけたりと、苦労が耐えません。
上に立つ人間の苦労や苦悩、ツボ過ぎますよ。

日本版サイトにはキャスト紹介になぜか
載せてもらえなかったルーファス演じるクラークソンも、
(髪型はすごかったけど)ウィルバーフォースの活動にとって
なくてはならない重要人物って感じでした。
ルーファスのファンサイトでも、「すごくいい役だった!ヅラは最悪だけど。」と
書き込んでいる人もいました(笑)登場シーンもとても多かったし。

抜け目がないんだか、とぼけてるんだか掴みどころがない感じのキャラが
ルーファスらしくて、(あの髪型でも)とっても可愛かった。

クラークソンがウィルバーフォースを後ろに乗せて馬を走らせたりとか、
このあたりもどの層狙いなのかと思いましたよ(え)
引き画面だったので、もしかしたらスタントさんかもしれませんが、
今までさんざん馬に乗る役をやってきたルーファスが
馬はからっきしなホーンブロワー役の(ランスロットは馬乗りでしたが)
ヨアンさんを乗っけあげてるっていうのも個人的なツボでした。
(関係ないけど、ルーファスは
馬には乗れるけど、好きってわけではなさそうって感じがします。
ヴィゴさんとか、ラッセルって、さりげない仕草で本当に馬好きで、
特にラッセルは馬を扱い慣れてるって感じが画面から滲み出てくるけど、
ルーファスにはそれを感じないので…。)

ちなみにクラークソン、最後の最後で髪が短くなっていて、
「最初からその髪で頼むよ!」とも思ったのですけど、
エキセントリック?な感じを出すためにもあの髪型だったのでしょうか(汗)

それから、ルーファスにハマってからに散々姉に「ルーファス顔デカイ…」
と言っていたのですが、登場したときに顔のデカさで
すぐルーファスとわかったらしい…。あぁ、やっぱり…。

あと、個人的にツボったのは、ウィルバーフォース家の執事(召使?)リチャード。
いちいちフランシス・ベーコンの言葉を引用して、
ウィルバーフォースを励ましたしていていい感じでした。

それと、わんこがたくさん出てくるので、わんこ好きの方も楽しいと思います。
スコティッシュ・ディアハウンド(アイリッシュ・ウルフハウンドじゃなかったと思う)
も出ていて、さすが英国の映画だな、とか(笑)
あと、冗談のわかるウサギ好きも楽しいかも。モフモフしたくなりました。
馬好きには冒頭シーン、ちょっと辛いものがありますが、
その分だけきっとウィルバーフォースに惚れますよ。

そして、なんといってもこれはヨアン・グリフィズの映画でした。
時代コスプレな衣装もとっても似合っていたし
(ルーファスみたく、時代物とかってイメージ固定されたくない!
とかないのかな?それとも一般的には伸びる人だからいいのかな…)、
素敵な歌声も披露してくれたし、ヨアンファンの方は必見ですよ!

時代考証とかの面で色々言われているようですが、
個人的にはなかなか良く出来ていたと思います。
もう一度観てもいいし、(ルーファスの髪型はすごいけど)
DVDが出たら、私は買うでしょう。
(メイキングとかあったらなお可)

ちなみに、上の方で紹介したキャラ誰を主役にしても
面白い作品ができるんじゃないかと思いましたよ。

『アメイジング・グレイス』公式サイト(日本語)
"Amazing Grace" Official Site(英語・こちらのほうが情報充実)

『トリスタンとイゾルデ』

2作目は『トリスタンとイゾルデ』("Tristan & Isolde")

『トリスタンとイゾルデ』のDVDは、実は何年も前に、
映画館時代の元同僚に「ジェームズ・フランコの顔好きそう」
と‎言われて、もらった物です。
「…図星だぜ、元同僚!」と有りがたく受け取ったのですが、
もともと恋愛映画なんて全く興味がないので、本棚の肥やしになっておりました…。
こちらも『大聖堂』と共通点があります。
製作総指揮がリドリー(とトニー)・スコットだったりします。

マーク王がルーファスだってことは知っていたのですけどね、
まさか、彼にこんなにハマるとは思ってなかった(汗)
てなわけで(?)役柄がとても良い人らしいし、ありがた~く観ることにしました。

…マーク王以上のオトコマエが、この映画に登場するだろうか、いや、しない。

冒頭のちびトリスタンを助けるところからかっこ良すぎます。
もうすぐ子どもを産むはずだった
奥さんの遺体を目にしたときの表情もなんとも言えない。

もう一挙手一投足がかっこよかったり可愛かったりで
目を離せませんでしたよ~。

つか、誰がトリスタンとイゾルデに感情移入するんだ、これ(汗)
メロートならまだわかるが(関係ないけど顔だけなら彼が一番イケメンな気がする)。
政略結婚(しかも、相手を知らなかったとはいえトリスタンが勧めた)なのに
こんなに自分を想ってくれる、立派な王様と一緒になれんのに何が不満なのか~!
大半の女子はかわかっこ良過ぎるマーク王に一生付いていくと思うんだけど…
そうでもないもんなのかな(汗)
もーなんか、何も知らない(で愛妻相手にウキウキする)
マーク王が不憫で不憫でなりませんでした。

以下マーク王について語ってみる(?)

トリスタンとイゾルデの浮気について知ったマーク王が
ショックを受けながらトリスタンを捕らえ、
その後、牢に行ってトリスタンに対して詰め寄って激怒するシーン。

これは、最後のセリフなどからもわかるのですけど、
息子のように大事にしていた、信頼する家臣に、
自分が幸せにしたいと心から願っている愛妻を寝取られたから…
というのももちろんあるんでしょうけど、それよりも、
平和を望んで結婚したのに、それが全て台無しになること、
そしてその事態を起こしたのがトリスタンだったことに対しての
王としての失望感が強かったのだと思います。

冒頭でも、生まれてくる息子を平和の中で育てたい、と言っていたし。
トリスタンは、結局生まれてくることができなかった
その息子の代わりでもあったんでしょうし。

平和を築くために、トリスタンに勧められてイゾルデとの結婚
(正確には、イゾルデと領地争奪戦?への参加)に踏み切ったのに…。

最後のセリフは"I am a king"なわけですが。
王様だから行かないといけないんです。
死にゆくトリスタン(息子)を残して、イゾルデを残して。
王様は自分(や、自分の連れ合いや子供)
のことだけ考えていればいいわけじゃなくて、
守らなければならないものや、なさねばならぬことがたくさんあるから。

私が王様キャラ、リーダーキャラ、
"従"よりも"主"の方が好きなのは、このあたりなんだよね、と
素敵過ぎるマーク王に再認識させてもらいました。

ところで、色々と感想などを観ていたら、
トリスタンがイゾルデの手を握る(マーク王がそばにいる)
シーンについて書かれている方がいらっしゃいまして。
そのあたりも。

私は、そこは、マーク王にはないはずの右手が
イゾルデの手を握っている=あれ、トリスタンじゃん!
と(敵方に)気づかせるような演出かと思っていたのですが、
実際のところ、どういった意味を持つシーンだったのでしょうねぇ。
たしかに、あのトリスタンの行動は、すごく許せないですよ~。
左手でなにか触りながらは、イゾルデの手を握れないんだもの、マーク王は。
つか、右手がないのは誰のせいだっつの!>トリスタン

でも、別のシーンで、マーク王が左手で
イゾルデになんか食べさせているシーンは可愛かったなぁ。

あと、イゾルデの体を優しく撫でるところとか~!!
あぁ、もう!イゾルデ羨ましい~!(おちつけ)

ところで、『トリスタンとイゾルデ』を観ていて、
今更ですがルーファスのまつ毛のバッサバサぶりにビビリました。
(トリスタン成長後は、マーク王坊主頭のためか目立った)
マッチ棒何本乗るんだろう。

カリスマリーダーキャラ、いい人キャラなど、私のツボを付いたキャラで、
これはなんどでも観てもいいかも。マーク王の出ているシーンだけは。

ジェームズ・フランコは、こういう時代コスプレものより、
現代かちょっと昔くらいで、髪は短め、
スーツとかニットとか着てたほうが似合うと思います…むにゃむにゃ。
ルーファスはどっちも似合うけどね!

どうでもいいんですけど、
ちょいチリロンゲのジェームズ・フランコ、
時々斎藤工に見えました(え)

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