マシュー・マクファディンを中心に : I Love, I Love, I Love You

イギリス人俳優マシュー・マクファディン(Matthew Macfadyen)周辺などに関する備忘録。
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マシュー・マクファディンの曾祖父、DS オーウェン牧師のこと

私はマシュー・マクファディンのファンで、
こうしてファン(?)ブログをやったりしているわけですが、
なんせ「ダークエイジ・ロマン 大聖堂(The Pillars of the Earth)」きっかけの新参ファンな上に、
英語ができず、ついでにいわゆる情弱のため、今更になって彼について新たに知ることも多いのですが、
先日、またそんな事がありまして、個人的にツボと言うかなんかだったので、という話。

先日、たまたま2001年5月7日付のウェールズの大衆紙"Western Mail"の
"Shooting star's life imitates art through family reunion."というタイトルの
マシューのインタビュー記事を見つけ、読んでいました
(オンラインのオープンアクセスでは今のところ見つかっていないのでリンクはありません)。

年代とタイトルから分かるかもしれませんが、
マシューが主人公ダニエル・サイモンを演じたBBCのミニシリーズドラマ
"Perfect Strangers"のプロモーションインタビューです。

"Perfect Strangers"のダニエルはこんな感じ(かわいい)。

※商品ページに飛ぶとタイトルが"Almost..."になっているのは、
 アメリカ版のタイトルがこれだから(おそらく同名の映画があったからでしょうか)。

"Perfect Strangers"自体については、何年か前にUK版DVDを購入し、
とりあえずこなさないと、と流し見(ながら見)していたら、途中からグイグイ引き込まれてしまった
という作品なので、いずれ最初からきちんと見直して
(その後オランダの「ノーカット版」を購入したこともあり)
またいずれ感想などを書きたいな、と思っていますが、ここではひとまずおいておきます。

で、この作品は、主人公ダニエルが、疎遠になっており自分は覚えていなかった
父方の親戚たちに会い…という話なわけですが、マシューはこの撮影中に、
お母さんとおばさんが企画した、母方のお祖母さんの80歳の誕生パーティに参加し
(マシューが40歳の誕生日にやられたら嫌だと思ってたと言っていたサプライズパーティ・笑)、
初めて会う親戚や、あまり親しくしていなかった親戚にも会い、
まるでダニエルが経験したことをトレースするような
(もちろん、その時に体験したことは全然違いますが)
なんとも不思議な感覚になった、とのこと。

ダニエルはユダヤ系ですが、マシューのお母さんはウェールズ人。
マシューのお母さんは演劇を教えていたことがあり、
そのお父さん、マシューのお祖父さんはエンジニアで、アマチュア劇団の演出をしていた、
というのは他のインタビューでも度々目にしたり耳にしていました。

ちなみに、マシューのお父さんは名字からもわかるように(?)スコットランド人で、
その両親(マシューのお父さん方のお祖父さんお祖母さん)はグラスゴー出身、
お父さんは石油会社勤務でその仕事の都合でマシューは幼少期から国内外を転々として育った、
というのも、このインタビューでも書かれていますし、他でも見たことがありました。

しかし、ここには、私が知らなかったもうひとりの家族について書かれていて、
それは、マシューの母方の曾祖父さんのこと。

マシュー曰く
「僕の曾祖父、DS オーウェン(DS Owen)は、ロンドンのウェールズ教会のかなり有名な聖職者だった。」
「彼の名前はデイヴィッドだったんだけど、みんな彼のことをDSと呼んでいた。」

マシューのお母さんの旧姓はオーウェンさんなので、
アマチュア劇団を演出していたお祖父さんのお父さんということでしょうか
パーティの主役のお祖母さんの出身地がロンドンではなく
ウェールズだと言及されていたことからしても。

まず、デイヴィッド、という名前、
マシューはフルネームがDavid Matthew Macfadyenなわけですが、
この曾祖父さんから取ったのでしょうか?
もしくはお祖父さんもデイヴィッドがつくお名前なのかもしれませんが。
ウェールズの守護聖人の名前でもありますし。
それにしても、みんなデイヴィッドとは呼んでいないのは曾孫も同じ…(笑)

ついでにいうと、マシューの末っ子くんのラルフくんと、
弟さんジェイミーさんのミドルネームはオーウェンだったりするっぽいのですが、
お母さんの旧姓を名前にしたという感じなのでしょうかね(名前にも使える名字って便利)。

とかなんとか言うこととかもなのですが、
それ以上に「ウェールズ人の聖職者」、という事実を知って、私はびっくりし、
DS オーウェンさんについてもっと知りたいな、と思ったのでした。

もちろん、先程も書いた、私がマシューのファンになるきっかけとなった作品
「ダークエイジ・ロマン 大聖堂」でマシューが演じたフィリップ修道院長(Prior Philip)が
ウェールズ出身の聖職者だったからに他なりません。

…もちろん、カトリックとプロテスタント系という大きな違いはあるのですが…。

と、言うわけで、まずは簡単に、手に入れたワードでググってみたところ、
Jewin Chapelという、ロンドンのバービカンにある、
ウェールズ長老教会の公式ウェブサイトが引っかかりました。
厳密に言えば、その中の、Jewin Chapelの歴史について書かれたページです。

このページには、現在の場所に建っていた教会が1940年のロンドン大空襲で破壊され、
現在の建物が完成したのが1960年であり、
「この再建計画は、1915年から1959年までこの教会の牧師を務めていた一人の男、
DS オーウェンの構想によるものだ」ということが書かれています。

以下、DSオーウェンさんのことを基本的には「DSさん」または「曾祖父さん」と表記します。

DSさんは教会の再建を担ったウェールズ人の聖職者。

ますます私の中で勝手にフィリップ院長とリンクしたのは言うまでもありません。

次に、The Welsh Books Councilが運営しているブックショップgwales.com掲載の、
リディアン・グリフィスさんによるある書評が引っかかりました。

書評は"City Mission: The Story of London's Welsh Chapels"
というタイトルの本についてのもので、
この本は、BBC News at Tenなどで知られるニュースキャスター、
ヒュー・エドワーズ(Huw Edwards)さん(Skyfallにも本人役で登場しているらしい)の著作。

その書評の中で、以下のような一文がありました。
「この本にある強く心に訴える図像の一つは、爆撃によって破壊されたJewinで
1943年に結婚式を執り行うD.S.オーウェン師を写したものだ...」

廃墟になった教会で結婚式を執り行うなんて、まさにフィリップがしそうなことじゃないですか。
ますます、DSさんのことが気になりまくり。

できたら入手したいな、と思ったこの本はアマゾンJPでも扱いがありました。


私が見たときは、たまたまハードカバー版が1,600円弱と
安価で販売されていたため、そちらを早速注文。

サイズもページ数もろくに見ていなかったため、届いた本が思ったより大きく、また分厚くてびっくり。
1,600円弱はお得だった…理由は不明ですが、国内在庫があったようで、
周りが少し焼けている感じだったので、売れ残って困っていたやつだったのでしょうか??

で、早速本を開いてみますが、ここからDSさんを探すのは
ちょっと大変そう?と思っていましたが、さすが、インデックスがついていました
(日本はどうしてインデックスやノートを付ける文化が根付いていない?のでしょうかね?)。
写真も、上記の物以外にもありそう!と、まず、DSさんの写真が載っていそうな最初のページを開くと
はっきりと顔がわかる、ポートレート写真が掲載されていました。

その写真を、Jewin Chapelの公式ツイッターアカウントが
過去にあげてくれていましたので、下に貼りますね。

これが、DSさん。



曾孫さんと似てます?(2008年「ブローン・アパート」プレミアの時)
Embed from Getty Images

目が大きいところと、口元から顎にかけてが似ているかも!
(マシューは目が青いから分かりづらいけど、いわゆる黒目も結構大きいし)

私はマシューの血族の顔はお子ちゃまたち以外知らないので、
お父さん方とかでもっと似ている人がいるかもしれませんが(笑)

そして、先程の書評にもあった写真ですが、
写真自体のキャプションにはDSさんとは書かれておらず、
インデックスにもDSさんのところには載っていませんでしたが、
この時期の牧師さんなのだから、DSさんで間違いないということでしょうかね。

こちらがその写真。
※あるアカウントへのリプですが、エドワーズさんによるツイートです。



で、写真もですが、もちろん本文でもDSさんに言及があります。

この本の第4章は"Journey to Jewin"というタイトルで、
ロンドンで最も古いウェールズ教会だという、Jewin Chapelの歴史について書かれていて、
その中の多くの割合をDSさんが牧師を務めた時代の記述に割いています。

DSさんは1915年、28歳の時にロンドンで一番大きな非国教会である、
Jewin Chapelの牧師に就任します。
そう、ちょうど(少なくとも原作の)フィリップが
キングズブリッジ修道院長になったのと同じ年齢なんですよね。

1915年といえば、第一次世界大戦で国が疲弊し始め、
Jewin Chapelの信徒の若者の多くも出征している時期。
DSさんはJewin Chapelの前は、ウェールズで牧師をしていたのですが、
ロンドンの教会はすぐに閉鎖されるだろうから、
Jewin Chapelに行くのはやめたほうがいい、と言われたりしたそうです。

そんなDSさんについて、本には「彼には明らかに勇気と熱意があり...」
との記載があり、ますますフィリップと重なります(勝手に)…。

そして、この本の中でも、マシューがインタビューで言っていたとおり、
「DS」として広く知られている…と書かれていました。
そして、「今日でも敬意を伴って言及される」とも。

DSさんは、この後45年ほど、Jewinの牧師として過ごします。
その間に彼は信徒(会員)の数を増やし、子どもの教育にも力を入れ、
そして1940年に爆撃により教会が破壊されたときにも、
多くの信徒が彼についていき、様々な困難を乗り越え、
元にあった場所へのJewin Chapelの再建を実現したとのこと。

「彼の英雄的な尽力がなければ、Jewinが姿を消していたと言っても過言ではない」
本の中で、エドワーズさんはそう述べています。

教会が爆撃にあった直後、DSさんは自宅も空襲の被害を受け、
その後しばらくは車(オースチン)がかれの家のようになっていた、と
現在Jewinの長老を務めるDSさんのお孫さん
(名字がOwenではないので、おそらくマシューのお母さんのいとこ)が証言しています。

このお孫さんは他にも色々と証言をしていて、
DSさんは、いいお祖父さんでもあったようです。

DSさんは、1959年3月26日、72歳で新しいJewin Chapelの完成を見ずに亡くなったそうです。
しかし、再興がなされるであろうことは間違いない、と確信していただろうとのこと。

本の中には、もっと詳しく45年の間にDSさんがどういった活動をしたかが書かれています。
このあたり、おそらく教会の活動のことなので、記録が色々残っているはずなので
他でももうちょっと調べたいなと思っていますが、
ウェールズ語のものも結構多そうな感じいろいろ厳しそうでしょうかね…(知らん)

そういえば、DSさんのDはデイヴィッドだけど、Sはなんだろう?と思っていたら、
ウェールズ図書館が運営するオンラインウェールズ人物事典?にDSさんの項目があり、
フルネームはDavid Samuel Owenさんとのこと。
(DSさんのお父さん、マシューの高祖父さんがサミュエル・オーウェンさんだったよう)

Roberts, G. M., (2001). OWEN, DAVID SAMUEL (1887 - 1959), minister (Presb.).
Dictionary of Welsh Biography.


ちなみに、City Missionを元にした(?)
エドワーズさんが案内役のロンドンのウェルシュコミュニティーの歴史を追う番組があったようです。
某サイトにこの番組の英語字幕があがっていて、それを読む限り
この第2回でDSさんに言及があるようで、City Missionでもその証言が出ていた
DSさんのお孫さんも出ている?ようです。

そのトレーラーがこちら。(英語字幕版)
Huw Edwards a'r Cymry Estron: Stori Cymry Llundain - English version / fersiwn Saesneg


フィリップの喋り方は訛りがある感じなので、
まあ、考えられるとしたらウェールズ訛りなのかな?と思っていましたが、
このエドワーズさんのウェールズ語を聞く限り、やはりそんな感じですね。

THE PILLARS OF THE EARTH - Official Series Trailer

0:18、0:32、1:25あたりにフィリップのセリフがあります。
トレーラーで細切れの為わかりにくいですが、
明らかにダーシーやリードやトム(クインも、もちろんワムズガンズも)、
その他どのキャラクターとも違うアクセントで話しています。

そういえば、マシューはウェールズ語はできないと言っていましたが、
この本に書かれていたことはもちろん、上記の方とは別のお孫さん
(この方も、ある方面で有名な方のよう)が別のところで話されていた内容などを見るに、
マシューもさすがに少しはウェールズ語ができるんじゃないかな、
と思うのですが、どうなのでしょうかね。

と、言うわけで、私の中で、DSさんとフィリップはかなりかぶるところがあるな、と思ったのですが、
「大聖堂」のときのインタビューで言及されてはいなかったようでちょっと意外です。
(もしかしたら私が見つけられていないだけでどこかでそういう話は出ていたのかもしれませんが)

"Middletown"のときには、曾祖父さんが有名な聖職者で、という言及はありましたが、
全然参考にしていないって、まあ、ゲイブリエルはそうでしょうよ(笑)

まあ、フィリップはカトリックの修道士だしでだいぶ違うとか、
マシューとしては、あまりそういう感じに見てほしくないとか色々あったのかもしれませんが、
もしかして、キャスティングした人はマシューがDSさんの曾孫だと知っていたのかも?とも
少し思ってしまったりしたわけです。

と、いうか、マシューにDSさんの役を演じて欲しい…(笑)

なお、先日のノートルダム大聖堂の火災を受け、単純で影響されやすい私は
「大聖堂」の原作を再読したりしていたところに、このインタビューを読んでDSさんの存在を知ったので、
ますます「大聖堂」熱が再燃しまくっております…(笑)

ドラマの方をまた見直して、マシューファン、
そして原作ファンとしての感想も書けたらな、と思っていますがいつになることやら…。

「大聖堂」の原作もドラマも面白いので、
まだ読んでいない、まだ観ていないという方は、もしよろしければこちらもぜひぜひ!

原作上巻(上中下全三冊)


「ダークエイジ・ロマン 大聖堂」DVD(レンタル版中古)

※再生初期設定音声が吹き替え版になっているので、
 ぜひぜひ英語に切り替えてご覧ください!

というわけで、いつも以上に私しか面白くない
(そして、他のマシューファンの方には今更な)ネタでした…。
内容的に「大聖堂」カテゴリにしようか迷ったのですが、
一応?「マシュー・マクファディン その他」カテゴリにしました…(笑)

ちなみにJewin Chapel、次ロンドン行く機会があったら、前を通ってみたいと思います。
本当は、DSさんを偲んで作られたステンドグラスもあるみたいなので、
どんなのか見てみたい気もしますが、流石にそれは…という感じですね…。

それと、DSさんのことを知るきっかけになったマシューのインタビュー記事が載った
"Western Mail"紙ですが、1959年にDSさんが亡くなったあと、
追悼記事のようなものが掲載されていたようなので、
こちらも次にロンドンに行く機会があれば、British Libraryかどこかで
その記事もチェックしたいと思っています。

ちなみに(?)いつものことですが、DSさんやJewinなどのことについてご存知の方、
色々教えていただけると嬉しいです!

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