マシュー・マクファディンを中心に : I Love, I Love, I Love You

イギリス人俳優マシュー・マクファディン(Matthew Macfadyen)周辺などに関する備忘録。
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『英国王のスピーチ』

まだまだ被災地をはじめ大変な状況が続いておりますが
(家は予定通りバッチリ2回停電来ました)、
ぼちぼち、書いていた『英国王のスピーチ』(3/5鑑賞)感想をアップします。

『英国王のスピーチ』("The King's Speech")は、
現在の英国および英連邦元首エリザベス2世の父王であるジョージ6世と、
吃音に悩んだ彼のオーストラリア人スピーチトレーナである
ライオネル・ローグの交流を描いた作品。

主演、ジョージ6世役は、『アナザー・カントリー』、『ブリジット・ジョーンズの日記』
(今回G.G.、オスカーを始めとした賞の主演男優賞総なめ)のコリン・ファース、
ライオネル・ローグ役は、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のキャプテン・バルボッサ役で
(私みたいな)ライト映画ファンにもおなじみのジェフリー・ラッシュ。

よく覗かせて頂いているドラマ中心ブログさんで"The King's Speech"の存在を知り、
ちょっとみたいな~、と思っていました。この手の話、結構好きなもので。

日本においては、本来、『アメイジング・グレイス』同様に単館系で
こっそりやるような地味系作品だと思うのですが、
今季の映画賞総なめ状態だったために全国ロードショーしたのかな?という感じ。
お客さんも「アカデミー賞をとった話題作」のわりには入っていなかったかもしれませんが
(尤も、最近は殆どこんな感じらしいですけどね)、
こういった作品を普段から好んで観る感じでもない層のお客さん
(ポップコーン食いながら映画観るような)も結構入っているようでした。

主な登場人物は他に…
夫アルバート(ジョージ6世)を支える妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)
ジョージ6世が国王になる直接的な原因を作った兄エドワード8世(ガイ・ピアース)
厳格な父王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)
など。
他にも、カンタベリー大司教コスモ・ラングにデレク・ジャコビ、
チャーチルにティモシー・スポールが扮していたりします。

ま、あらすじは、いろいろなところで読めるので割愛するとして…。

コリン・ファース…
私が映画館勤めをしているときに、職場の人(いつもの「元同僚」ではない)と、
どの俳優が好きかとか話していて、一番好きなのはケヴィン・クラインで…
とか言っていたら、突然指差し付きで「君、コリン・ファース好きでしょ!」とかいわれて、
「ナゼ?!…出演作一本も観てないし(汗)」とか思ったのを思い出します(笑)
いまだになぜそう言われたのだか分かりませんが…。

が、ジョージ6世(バーティ)役、すごく良かったです。うまい。
喋ることのプロである俳優が、これだけ吃音とか、それに対する苛立ちを、
品格を失うことなく演じるって、結構難しいと思うんですが…。
ジョージ6世のそんなところや、家族に対する優しさやなんかの複雑さを、
うま~く演じていました。
もちろん「上手いだろう」という演技ではなく。惚れそうでしたよ。

で、主題としては、ジョージ6世とローグの友情的なところかもしれないんですが、
個人的には、それぞれの家族との絆みたいなところが好きでした。

ヘレナ・ボナム=カーター演じるエリザベス、
ものすごく上品でキュートで、チャーミング。
この人、ダンナ(仮)作品にありがちな
(とか、ハリーとか)エキセントリックな役より、
こういう役のほうが合うな、と思いました
(ただ単に個人的にダンナ(仮)が好きじゃないだけですが…)
バーティとエリザベスは何だかとってもラブくて(死語)、
車の中でイチャイチャ(死語)するロイヤルカップル、
かわいすぎで、この映画のお気に入りシーンの一つです。

それと、エリザベス(娘)とマーガレットにせがまれて、
バーティが自作のお話をするシーンがたまらなく好きです。
つっかえながら、でも、娘たちのために愛情を持って話すバーティと、
それをわくわくした表情で聞く娘たち、そしてそれを見守るエリザベス。
話のオチも、優しく、可愛く、そして、ちょっと悲しく…。
このシーンを見ていると、バーティが家族と静かに
暮らしていたかったんだということが良く伝わってきます。
バーティが即位式を終わらせ帰宅した時、
エリザベス(娘)がマーガレットに「お辞儀!」というシーン
との対比が効いていました。

対するローグ家も、息子たちが、シェイクスピア俳優志望の父に付き合って
「シェイク」という遊びをしているシーンなんか、すごく可愛かったです。

ローグは、アルバート大公/ジョージ6世を診ている、
ということは家族に内緒にしているわけですが、
それが妻にバレる(?)シーンもなかなか微笑ましかったです。

バーティのストレスの一部原因(?)な父王と兄。

ジョージ5世、うん、マイケル・ガンボンの声はカッコよすぎで、
そりゃーあんな上手いスピーチを聞かせられてたら
すっごくプレッシャーかかるよね、と思ってしまいました。

(この映画の中では)ダメ兄なエドワード8世、
ガイ・ピアース、一見すごく?魅力的なんだけど、
ダメダメな感じがよく出ていました。

それにしても、エドワード8世は…身勝手すぎますね~(汗)
まぁ、第一王子として、国王になるための教育を受けてきて
それに縛られて…と考えれば、かわいそうでないこともないのですが…。
逆に言えば、第2王子って、基本的には国王になるための
教育を受けていないと思うんですが、そんな状況の、
しかも、超内気な弟に王座を継がせるような状況を作るなんて、無責任すぎ。
皇太子時代は、色々と公務を精力的にこなしていたようですが、
ま、他にも色々無責任なところもあったようなので、
結局は国王の器ではなかったってところなんでしょうかね
(少なくとも、この映画の中では)。

映画は、大事なスピーチをこなす(吃音を完全に克服してはいない)
ところで終わるわけですが、このスピーチは、戦争に突入するにあたり、
国民に団結することを求める内容だったわけで、
いわゆる「ハッピーエンド」とは程遠いものであるわけです。

後日談ですが、ジョージ6世は苦労のためもあってか若くして逝去し、
長女のエリザベスが急遽即位することになります。
エドワード8世の行為は、弟だけでなく、
姪にまで本来背負うはずでなかった重荷を背負わせたわけです。
そんなジョージ6世、エリザベス2世が愛される国王・女王になったわけですから、
それもまた歴史の皮肉なのかも、とかも思ってしまうわけです。

何だか、この作品と『クィーン』の間の時代の作品も見てみたいと思いました(笑)

「大作系」でも、「アート系」でもないので、
「〇〇賞受賞!」とか「アカデミー賞受賞作!」とか言う触れ込みで観にいくと
「え?」と思う人もいるかもしれませんが、
元々こういう感じの作品が好きな私には、とても面白かったです。
コリン・ファース、ファンになりそうです?!

最後のスピーチの「本物」は↓(公式サイトからリンク貼ってあったもの)


ちなみに、監督のトム・フーパーは2008年製作のミニドラマシリーズ
"John Adams"を手がけています。
これ、アメリカの歴史物+ルーファスも2話に出演、
とのことですっごく見たいと思って、
英語字幕覚悟でDVD買おうか悩んでいるんですが、
『英国王』特需で日本でも放送しないかな、と淡い期待を抱いています。
でも、ジョン・アダムズとか、日本では地味すぎるよな…。
つか、まがりなりにも大学で合衆国史かじっていた(?!)自分、
名前しかおぼえていなくてはずかし~!

『英国王のスピーチ』と、先日感想を書いた『アメイジング・グレイス』、
今の状況が少し落ち着いたら、また観たいと思っているので
ロングランになってくれるといいな、と思っているのですが…。
『アメイジング~』の方は結構厳しいかな(汗)

それと、今回の災害を受けて6話以降の放送が未定となっていた
NHKBShiのドラマ『ダークエイジ・ロマン 大聖堂』ですが、
19日土曜日午後10時から6話、続きで7話を放送する予定のようです。
6話の「あのシーン」があるからか、12日、
こんなに大変な状況になっていることが分かる前は他の番組は通常の予定が、
『大聖堂』6話だけは放送は見合わせていたのですよね。

『大聖堂』6話以降+『ツーリスト』+『ダークシティ』感想、
また手書きででも下書きしつつ?そのうちアップしたいと思っております。

『英国王のスピーチ』公式サイト(日本語)
"The King's Speech" Official Site(英語)