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イギリス人俳優マシュー・マクファディン(Matthew Macfadyen)を中心に。
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「リッパー・ストリート」シーズン4日本放送E3雑感

マシュー・マクファディンが主人公エドムンド・リード警部補を演じる
「リッパー・ストリート」("Ripper Street")。
シーズン4の第3話、第4話が日本初放送となりました。

ひとまずは、第3話のことから。

※以下、シーズン4第3話のネタバレ含みます!!


第3話"Some Conscience Lost"

この話はシーズン4の中では、
個人的に一番書いてくれてよかったと思った話です。
と言っても、この話に出てくる事件そのもののあれこれは
個人的にはあんまり好みでないところもあり、
まあ脚本がワーロウさんじゃない(トビーさんでもない)しな、とかとか(?)

と、いうわけで?H署に復帰することになったリード。
マチルダはチャールズ・ブースの調査員になっている模様。

ブースは、大規模な貧困調査を行い、
"Life and labour of the people in London"
(「ロンドンの民衆の生活と労働」)という本にまとめ、
"Poverty maps"(「貧困地図」)を作成した人です。

リードの言う通り、その区分けや主張には問題もあるようですが、
「貧困の原因はその人自身に起因するもの」
とされていた当時では画期的な内容であったとのことです。

"Life and labour of the people in London"はもちろん、もう版権が切れていて、
フリーデジタルアーカイヴである"Internet Archive"で閲覧、ダウンロードが出来ます。


地図はLondon School of Economics & Political Science図書館の
チャールズ・ブースの特設サイトでダウンロードや閲覧ができます。

Download maps(ホワイトチャペルはSheet5 - East Central District)

boothmap.jpg
※パブリック・ドメインのため、上記でDLした画像を加工し、貼り付けています

CiNiiあたりでチャールズ・ブースといったワードで検索すると、
日本語でも彼の活動などについて知ることが出来ます。

ちなみに、やはりこの話に出てくる救世軍(The Salvation Army)は、
ウィリアム・ブースという人が設立したもので、
彼は著作「最暗黒の英国とその出路」("In Darkest England and The Way Out")において
イーストロンドンの貧困について記していて色々ややこしい。

なんかどこかで二人が兄弟だと読んだ気がしたのですが、
ガセネタだったか、私の記憶違いかで調べ直したら、全然関係ないらしい…。
ちなみに、チャールズの方は事業に成功したお金持ちで、
ウィリアムの方は貧困家庭の出身なんだとか。

こちらも"Internet Archive"で閲覧、ダウンロードが出来ます。


翻訳本もあり、ちょっと前までは普通に手に入ったのですが、
既に絶版になってしまっているっぽいですね。。。

マッチ工場のことなんかも書いてあって、
リッパー的にも興味深いかと。

とか話が脇道にそれまくリましたが…。

虫の息の少年をマチルダが発見し、
リードの腕の中でその少年は息絶えます。



ここのシーン、リードというかマシューの手の大きさがいいですね、
包容力ありそうな感じで。

考えてみれば、マチルダはリードのこういう姿を見るの初めてなのかも。

で、職場に復帰したリードくん。
宣誓の時に、彼のフルネームが明らかに。
エドムンド・ジョン・ジェームズ・リード(Edmund John James Reid)。
もちろん、本当のリードさんのフルネームで、
作中で使ってくれて嬉しかったので、(AmazonUKのトレーラーみたいに)
カットされてたらどうしよ、と思っていたので、残っていて嬉しかったです。

で、亡くなった子どもに加え、子どもの母親だという女性のことも気になり、
独自に捜査を始めるリードくん。



それにしてもここのシーンのリードくんが可愛すぎてですね…。



で、カットの話になりますが

2016年12月19日9時55分追記
また大事なことを書き忘れていました…。
OPあけ、スーザンとジャクソンのシーンの前にドレイク一家の様子が映し出されます。
ローズがコナーにミルクを飲ませようとしますが、それを嫌がリ、
他に替えが見つからない、ドレイクの着ているシャツにミルクをこぼすコナー。

ローズは心配そうに見ますが、ドレイクはコナーに、
「ミルクを飲まないと強くなれないぞ?」と言い、
「コナー・ドレイク、私はお前をミルクを無駄にし、警察の資産を損壊した罪で逮捕する!」
と笑顔で抱き上げ、コナーも笑顔で答えます。

そこで、ジャクソンとスーザンのシーンに移るのでした。

それが、下のシーンにかかっていていたのでした。
個人的には今後の展開を考えると、ジャクソンとスーザンがらみのシーンを
少しカットしてでもこのあたりは入れてほしかったですね…。
追記ここまで

リードがローズにリーダのことを聞きに行くシーン。
リーダのことを話したあと、ローズが、コナーがローズのことを聞いてくれない、
ドレイクの言うことは聞いて、彼には笑いかけるのに、ということをリードに言うと、
リードが、ローズとコナーはどちらもスーザンの死を悲しんでいるからだよ、というシーンが。
そしてその後ダヴ警視監が現れる、という流れになっていました。

ローズのリードたちとの関わりはこの後重要になってくるので、
リードがローズを少しでも安心させてあげた、
というシーンを残してほしかった気もしますが、難しいですね。

それから、ドレイクがリード宅に尋ねてきて、なんで戻ってきたんだ?
と言った後、リードがそれに答えるシーンがカットに。
E1+E2雑感で「今後の回に出てくるはずのリードのセリフ」と書いたところでした。

「ハンプトンは飾りたてたものばかりで息をしていない、
活気や、早急さや、臭いがなにもないんだ。
ホワイトチャペルは生命だ、荒々しくて、腐った輝きを放ってる。
ホワイトチャペルに比べたら、ほかはどこも墓みたいなものだ。」
(すんごい適当で、意味がよくわかっていない感じでスミマセン)

とドレイクにいうリード。

シーズン3で、マチルダに海にいこう、と、
川は死んでて、海は生きてるんだ、と言ってハンプトンに越したはずのリードが、
今度は、ハンプトンは死んでて、ホワイトチャペルは生きているから、
戻ってきたんだということが語られています。

"Whitechapel is life, in all its wild and rotten splendour"というセリフは、
BBC America版のトレーラーにも使われていたし、
カットされるわけがないと思っていたのにちょっとびっくりしました。


例えばBBC Two版でカットされたなら、
本当のリードさんはハンプトン・オン・シーに住み続け、
ケントを愛していたらしいし、ハンプトン(やハーン・ベイ)の
住人を気遣ってかなとか思ったりしたかもしれませんが(んなことはしないか)

で、それに対して、ドレイクは
「腐ってて、荒々しい。
ごった返していて、無慈悲で、無作法で。
こういうところは他には見たことがない。」
と言うように返し、リードが
「それ(ホワイトチャペル)は我々の中心地だ、ベネット・ドレイク」
と言い、ドレイクが
「それは我々のライフワークだ、エドムンド・リード」
と言って、二人はグラスを合わせるのでした。



画像はドレイクですが、言葉はリードのものです。

この会話、シーズン4の残りと、シーズン5、
つまり、この作品の後半部分にものすごく拘ってくるんだと
個人的には思っているのですが。。。

まあ、とりあえず、この作品でいうところの「ホワイトチャペル」は
イーストエンドのこと、くらいの感覚で聞いていますが
(ホワイトチャペルだけだと地域が狭すぎるし…)

そしてそして、まさかと思いつつ、また個人的にこれは酷い!というカットが…。
夜中にリーダの声で目を覚まし、彼女の息子を必ず見つけると約束して彼女を抱きしめるリード…
この続きがあるのです…。

マチルダが、エミリーもあんな感じだったのかと訊き、
リードはまさにあんな感じだった、と答えます。

リーダをここに連れてくるべきじゃなかった、許してくれ、というリードに対し、
どんなだったか知ることが出来て、怖くなくなった。
と言い、リードがマチルダを抱きしめる、というシーンが有りました。

ま、またしてもなエミリー要素カット…。
今までさんざんエミリー要素をカットしまくってきた
日本放送(BBC Worldwide?)版を編集している人は、
エミリーに何か恨みでもあるんですか、と言いたくなります…。

そもそも、この話はエミリーの存在あってのものだったはず。

もちろん、説明はなくてもエミリーのことがあったから
リードがリーダに肩入れしているということは分かるのですが(救貧院の院長さんにも言われてるし)、
マチルダがどう思っていたのか、それをリードと共有する、という大事なシーンだったのに、と。。。
そう言えばシーズン3でマチルダがリードのもとに戻ってきたときも、
「お母さんは?」と訊くところがカットになっていたんでしたよね…日本放送版…。

とりあえず、今までのカットからするに、
日本放送版(もしくはBBC Worldwide版?)は
「1話完結の事件の筋」に関係ないところからカットしてく、
という方針のようですが、「リッパー・ストリートは」
1話完結のクライムスリラー(ミステリー)なんてもんじゃないことは、
ここまで見てきた方には分かるはずです。

というか、そう思っていた、そこが良いと思っていた人は、
多分もうこの作品を見続けるのに挫折していると思います。

このままでは、全く少しも一話完結のクライムスリラーとは
言えない展開になるというシーズン5はどうするのでしょうか…。
(やってはくれるだろうとは信じていますが)

で、リードの捜査していた事件的には
あれやこれで結局リーダの言っていたことと、
リードの感じていたことは正しかった、というオチ。

しかし、最初(リード復帰~ショウ大尉の検視のあたり)は
どちらかと言うとリードをちょっと馬鹿にしたような態度だったサッチャーくんが、
だんだんリードを認めていく感じが凄く好きでした。
遺体発見のシーンの表情もたまらなく…。

そしてラストシーン。
ここの最後の最後がすごく好きで、
リードは、きっと誰かに、エミリーにこう言ってほしかったんだよね、と…。

ちなみに、本物のリードさんの奥さん、
エミリーさんも(ケント州の)精神病院で亡くなっています。
もちろん、原因は子どもが失踪した(亡くなった)わけでも、
リードさんが浮気したからでもないようですが。
(暴漢に襲われたのがきっかけで脳の病気になったとかなんとか)

ちなみに実際はお子さんは男女一人ずつ、娘さんの名前はマチルダではないです。

エミリーさんが亡くなったのは、劇中のエミリーよりも随分あとの1900年で、
リードさんが退職し、ケント州に移り住んだ
(リードさん自身はケント州の出身)のは、彼女のこともあったようです。


そのあたりは以前もご紹介したリードさんについて書かれた本、
"The Man Who Hunted Jack the Ripper"に詳しいです。



ワーロウさんのインタビューによれば、ワーロウさんは撮影前、
マシューにこの本を読んでおくように、と言ったとか。
多分、ふたりとも途中から、本物のリードさんのことは
あまり頭に置かないようにして書いたり、演じたりしていたかとは思いますが。

というわけで、サッチャーくん可愛すぎ回の第4話雑感につづく!

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2016年12月19日(Mon) 09:40
Re: 3話よかったです!
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鍵コメさん、コメントを有難うございます♪

私がこの話で苦手だったのは、ちょっとリードの独善が爆発して、
でも、結局リードが感じていたことが正しかったというところなんですよね…。

私は院長のやりたかったことは分かる気がするので、
あそこまで否定することもないんじゃないかと思いますし。
子供が規律正しくして何が悪いんだろう、というあたりも含め。

救世軍のこともそうですが、
そういう辺りを全否定している感じがどうもな、と感じました。

リードの言う通り、誰に生きる価値があるかを院長が決める権利はないんですが、
今までのことを思うと、お前がいうか、と思う部分も大いに感じてしまって…。

全く個人的な意見なので、これが一般的な意見とは全く思っていないですが。

そして、カットシーンですが、大事なところを書き忘れていて、
追記しましたので、もしよろしければ見てやっていただければと思います。

おっしゃるとおり、しっかりと伏線がはられていて、
演技もきちんとされているのに本当にもったいない…。
契約上、60分枠で放送できないのかもしれませんが、
もしそうでないのであれば枠を伸ばして60分分放送してほしいなぁ、と、
本当に日本語字幕付きで日本放送してくれるだけでもありがたいのですが、
我儘にも思ってしまいます…。

最後歩いている(話し合っている)のは、
私は勝手に精神病院かなと思っていたのですが…。
もう少し背景の建物や人物などを見て確認してみますね。

最後の最後のリーダは、個人的な希望的観測(?)ではありますが、
きっとリードにはエミリーに見えていたんじゃないかと思います。
最後に頭を合わせるところも本当にぐっと来ました。

まさに、エミリーに再開できたような、
そして、エミリーとの本当のお別れの回だったのかな、という気がしました。
2016年12月19日(Mon) 10:11












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