I Love, I Love, I Love You

イギリス人俳優マシュー・マクファディン(Matthew Macfadyen)を中心に。
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"Othello" at National Theatre(Olivier Theatre)(2013)

2013年8月17日にロンドンのナショナル・シアター内、オリヴィエシアターで
"Othello(「オセロー」)"を観てきました!

劇場外観の画像や開演まではこちらの記事で。

今回はfacebookでNT公式が掲載している写真を引用させて頂きます。

ひとまず公演情報など…。

"Othello(「オセロー」)"

あらすじは以下ページをご参照ください
※今回は舞台が現代の軍隊になっています。

Wikipedia日本版「オセロー」あらすじ

原作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:ニコラス・ハイトナー
出演:エイドリアン・レスター(オセロー)
   ローリー・キニア(イアーゴ)
   オリヴィア・ヴァイナル(デスデモーナ)他

※NT公式ページ上の制作陣、出演陣の一覧は以下の通り※

Cast Includes
Jonathan Bailey : Cassio
Sandy Batchelor : Soldier
Adam Berry : Soldier
David Carr : Official
William Chubb : Brabantio
Robert Demeger : Duke of Venice
Jonathan Dryden Taylor : Gratiano
Gabriel Fleary : Soldier
Rokhsaneh Ghawam-Shahidi : Bianca
Scott Karim : Officer
Rory Kinnear : Iago
David Kirkbride : Soldier
Adrian Lester : Othello
Lyndsey Marshal : Emilia
Zackary Momoh : U/S Othello
Tom Radford : Soldier
Tom Robertson : Roderigo
Nick Sampson : Lodovico
Chook Sibtain : Montano
Rebecca Tanwen : Official
Olivia Vinall : Desdemona
Joseph Wilkins : Senator

Creative Includes
Director : Nicholas Hytner
Designer : Vicki Mortimer
Lighting Designer : Jon Clark
Music : Nick Powell
Sound Designer : Gareth Fry
Fight Director : Kate Waters

上演劇場:ナショナル・シアター(オリヴィエ・シアター)
上演時間:3時間15分(休憩込)
上演期間:2013年4月16日-2013年10月5日

'The Hollow Crown'"Richard II"のボリングブルック役で
すっかりローリー・キニアさんに持っていかれてしまったわけですが
その後色々舞台に立たれているようだな、と調べていたら
なんと!ナショナル・シアターで「オセロー」のイアーゴを演じるという記事を発見!
キニアさんのイアーゴ!
しかも演出はマシューがハル王子を演じた"Henry IV"parts1+2の、
そしてNT芸術監督のニコラス・ハイトナーさんとな!
ぜひ見てみたい!と思ったのでした。

その後、公演情報が出て、5月の"Peter and Alice"と上演期間被ってるじゃん!
観に行けるかな?と思ったのですが…。
NTは毎日公演があるわけではなく…結局5月の旅程にはかすりもしませんでした…。

オセローのエイドリアン・レスターさん(RADAっ子)も素晴らしい役者さんらしい、
めちゃくちゃ評価も高い、その上ハイトナーさんが
NTの芸術監督を辞められるとの発表があり…

キニアさん、レスターさん共演でハイトナーさん演出のシェイクスピア作品を
NTで観られる最後の機会かもしれない…とこれはもうどうしても観たい…!

と思っていたら、追加公演分のチケット販売のニュースが。
「うぐ…2月と5月でもう貯金が…う、うん、仕事から帰って
まだ良い席のチケットあったらにしよう…(多分すぐ売れちゃうだろうし)」
と思って帰宅して残席を見てみると…
(あ、なんかサイドのブロックだけどまだ前の方の席ある…)
という感じで「多分行かないけど…チケットだけ押さえちゃおう…」
とポチっ。家族からは「お前の多分行かないは、行く、なんだよ…」と白い目で見られ…。
結局その通りになりました(汗)

レビューでもネガティヴなものを見ることがなく、
ツイッターやメールなどでやり取りさせてい頂いている
演劇に詳しい方2名ほどがご覧になって、
その方たちも大絶賛だったので「うおおおおお!ホントに楽しみ!」
という一方、「…自分みたいなのが観てわかるのかな、つか観て良いのかな…」
ともちょっと思ったり…(汗)

英語版(オックスフォード版)のスクリプトも買って、
ばっちり予習していくぜ!と思っていたのに
結局翻訳版を一度通してと後はぱらぱらと読み返したくらいしかできず…(汗)

席は前述のとおり、脇のブロック真ん中寄りから2番目、高くなっているところの最前列!
おおお、思ったより近い、役者さんと同じくらいの目の高さになりそう!とワクワク。

開始のベル(電話切れよ~の合図)がなってソワソワしていると…!
いよいよ始まりました!

クラブ?飲み屋?のようなところ(自分の席の真ん前)から
イアーゴとロダリーゴが出てくるところから始まりました!
わああああキニアさんだああ!とかここでも
(とりあえず最初はそう思ってしまうミーハー根性)



お店の中もタバコ吸ってる人でいっぱい、という感じでふたりもタバコを…
私は意外と大丈夫だったんですが、場内でゴホゴホ言ってる人多数(笑)
ま、そうですよね。

イアーゴキニアさん、セリフをまくし立て、
ロダリーゴを使って悪巧み。
レスターさんオセローも登場!
わわ、スーツ姿が素敵、とかそんなんばっかりですみません…。

オセローとデスデモーナのことを聞いた
ブラバンショーがどうなってるんじゃー!となって、そこにオセローが
任務に行く話と絡んでみんなで話し合ってるシーン、



この写真にはちょうど切れていて写っていないんですが、ドアの横で存在を消しつつ
じっと話を聞いているイアーゴの目つきがすごく印象的でした…
冷たくて、鋭くて、「どんな思いを巡らしているんだ?」とゾクッと…。

オセローは登場した時は威厳たっぷり、という感じが
デズデモーナが出てくるとデレデレモードでかわいい(笑)



オリヴィア・ヴァイナルさんのデズデモーナは
いろんな意味で小娘感があってすごく良いな、と思いました!

イアーゴが罠をかけるにあたって、もう一人重要な人物、キャシオー。
ジョナサン・ベイリーさんのキャシオーがまたいかにもな爽やか青年!
ニッと白い歯を見せて笑うイケメン(笑)

これはリハーサルの画像ですが、雰囲気はわかって頂けるかと。



なんというか、この二人はイアーゴとは対極なところにいるというか。
(キャシオーもビアンカに対してだけはどうなんだそれ…って感じもありますが)
だからこそ、イアーゴの罠にオセローがうまくかかってしまうのに説得力がありました。

キャシオーは酒に弱く、酔うと大変なことになるのを知っていて
どんどん飲め!とけしかけるイアーゴ。
(なんかあたった人が一気飲み、みたいなやつ)



酔っぱらったキャシオーが外にいたロダリーゴと乱闘になり皆を巻き込み…
(これももちろんイアーゴの策略)

キニアさん情報はじめ、いつも色々教えてくださる方が、
この乱闘シーンの稽古の動画がアップされてますよ、と教えてくださいました!
実際の舞台の映像も挟まります。演技指導を女性がやってるのがすごいな~。


駆け付けて止めるオセロー。
ここでも威厳あふれる上官という雰囲気。



騒ぎになるよう仕組んだ張本人なのに、
親切面でアドバイスをするイアーゴ…マジこれね…。



イアーゴの策略でオセローはだんだんデズデモーナの
キャシオーとの不貞を疑い始めるわけですが…



あたかも親切・忠実そうにしてその実は…なイアーゴがとにかく怖い…。



先にも書いた、威厳のある軍人としてのオセロー→若妻にデレデレのオセロー→
妻を疑いついには手をあげるオセロー…そして…
の流れがあまりに自然で…レスターさん、やっぱすごいな~と…。




うわ~、うわ~、と思っているうちに休憩に突入。
しばし放心状態でいましたが、しばらくしたら
舞台上に若い兵士役の俳優さんたちが出てきてボール遊びを始めました。
なんかホントに遊んでるふうに見えたんですけど…
どこからどこまでが演技なんでしょか…。

そしてその俳優さんたちが少し位置を変えて、後半スタート!

特に後半は自分には「怒涛」という感じで…

どんどんかわいそうなことになっていくデズデモーナ(涙)
もう同情しかねえよ…って感じになっていくわけですが…
この話はひたすら女子組がかわいそうです(涙)



オセローが彼女を殴った時に会場のお客さんが
「まー、なんてヒドイ!」って感じの声を上げたのがちょっと面白かったです(笑)

イアーゴにいいようにつかわれて、かわいそうな人、と言えばロダリーゴ。



ロダリーゴの最期は倒れたところがちょうど自分の席の真ん前で、
逆に見えなかったんです…気づいたら血糊がべったりで…
いつ…と思ってしまいました…(汗)

そういえば拳銃を撃つシーン爆竹的な感じで
ただ音が出るだけかと思っていたら(観客がその音にビックリ)、
薬きょうが飛んでるのが見えてびっくりしました…本当に「空砲」を使ってるんですね…。
WHでもニコルズがピストルを撃つシーンがあった
(やっぱり観客がビックリしてた)んですが、
遠かったので薬きょうがどうだったかは覚えていないな~。次回確認してみよう。

イアーゴに利用される、と言えばリンゼイ・マーシャルさんのエミリア。
彼女のことは「ビーイング・ヒューマン」のS2で
エイダン・ターナー君演じるヴァンパイアのミッチェルと深くかかわる
ルーシー役でしか見たことなかったのですが、
思ったよりずっと小柄なのでびっくりでした。
なんか迷彩服が痛々しいよ~…って思うくらいに…。
でも存在感は大きかったな~。

デズデモーナ役オリヴィア・ヴァイナルさんと
エミリア役のリンゼイ・マーシャルさんがそれぞれのキャラクターを語ります。
(実際の舞台の映像も挟まります)


イアーゴの誤算はエミリアだったんでしょうね…
まさか、彼女が夫の悪事を告白するだなんて思ってなかったんだろうからな…。

そして結局イアーゴもオセローも
最終的にDV夫って感じなところで似たもの通しだったのかしら、
とか思ったんですけど、各方面から色々ツッコミが入りそうなので黙っときます…。

ま、なんかこー、キャシオー含め男ってしょーもねーな、というか…。

演出の細かいところは予習不足+知識不足+今までオセローは
どれも見たことないということで語れる立場にないのでアレです…。

そういえばオセローの最期のシーン、
レスターさんの鬼気迫る演技に見入ってしまって…
肝心のイアーゴの表情を見忘れるという大失態を…(汗)
他の人は見な顔をそむけたりしていたのですが…
ご覧になった方に伺ったら、じっと見ていた、とおっしゃっていましたので
その表情までちゃんと確認したい…。
そして、最後の最後のイアーゴの行動が個人的には気になっているのですが…
あれをどう解釈するかでイアーゴ像が変わってくるのかな…。

キニアさんとリンゼイさんが語る、という企画があって
音声がアップされているんですが…誰か訳してください…(汗)

ま、あとでじっくり聞いてみます…(どうせ何にもわからないと思いますが…)

キニアさん、レスターさんはもちろん、
みなさんとても良くて気になりまくりでした。
キャシオーのジョナサン・ベイリーさんは首の後ろを真っ赤にして熱演していて、
その後全く違う役柄を見かけて
「うわあああ」となってこれから注目していきたいと思います!

ロダリーゴのトム・ロバートソンさんもかなり気になりました。



確かイアーゴのアンダースタディでもあったと思うんですが、
彼のイアーゴだとどんな感じなのかな、とか思いつつ。
(いやでもキニアさんのイアーゴが観られなかったら泣いてるとこでしたけど!)

ほわ~、と思ったのは舞台装置もでした。
今まで観てきた舞台は割とおとなしめの(動きのあまりない)モノが
多かった気がするのですが、場面展開がすごくて、
舞台上にいる役者さんと思っていた人が歩きながらセットの形を変えていたりで…
アレ?大道具さんだったの…?とか…。
一歩間違えたら結構な事故になりそうだな、と思いながら見ていました…。
そして、「ぼ、盆まわし…」とか、
頭の中に例のテーマが流れてしまったことは内緒です…。

NTアーカイヴで"Henry IV"を見たとき、いろんな指示書のような資料も見せて頂いて、
その時は良くわからん…と思っていたのですが、
"Othello"がアーカイヴに入った際にはそういう資料も
ぜひじっくり読みたいな、と思いました…!

勉強不足過ぎてったったそれしか感じずに見たのか、
というお叱りを受けそうですが…
もう、ずっと「すご~い、すご~い…」という感じで…!
もう一度しっかりスクリプトも読み直したりしてから観たい!と…。
生やNTLiveでは無理ですけど…(涙)

もし観てみたい!という方、上演は2013年10月5日までです!
まだチケットはあるようですので、ご都合が合うようでしたらぜひぜひ!

購入はNT"Othello"公式ページから。

最後に、NTさんがアップしているトレーラーを貼り付けておきます~。